「鈴木貴男のスライス系ショット完全レッスン」でショットの幅を増やしたい!

スライスと聞くと、どんなイメージを持ちますか?
バックハンド、凌ぐ、攻める、、などなど色々思い浮かびますね。

普段の練習では、
どちらかと言うとトップスピンの練習に時間を割くことが多い。
なので、スライスはなんとなくできるものの、
イマイチ使い方がわからないって方もいるのではないでしょうか。

でも、
スライスってトップスピンよりも打点を広く取れるって知っていましたか?
練習することでボレーも上手くなるって知っていましたか?

個人的に目からウロコなことが盛りだくさんな本だったので、
皆さんにも読んでいただきたいと思い、
体感したことを交えながら、感想などを書いていきます。

『鈴木貴男のスライス系ショット完全レッスン』には、
テニスのレベルを一段階上げてくれる情報が詰まっていましたよ!

第1章 スライスの基本をマスターしよう

スライスを効果的に使うには、
まずスライスを使うことによるメリットから学んでいきましょう。

この章で挙げられているのは、

  • 小さな力でもボールを遠くに飛ばせる
  • 面を合わせることができればボールは飛ぶので、とっさの動きに対応しやすい
  • 身体に近くても遠くても高くても低くても、打点を合わせることができる

こういった面からスライスは守るときに使いやすいショットというイメージができますね。

そもそもグリップってどう握るの?
スイングの大きさは?
どうやってボールに当てにいくの?
など、一つ一つの項目を写真付きで解説されているので、見やすく理解しやすい。

実際にコートで取り組んでみて、
振り終わったとき両手の形が「ハの字」になるように、
左の肩を留めることを意識して身体の回転を抑える
というアドバイスは、
スイングスピードの違いがハッキリ体感できるほどでした。

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この形を意識できると、腕に力を入れなくても、
自然とラケットヘッドが走っていってくれる感じがします。

スライスは切らない!

切るスライスショットもあるにはありますが、
スピンをたくさんかけるのは、あくまでショットの選択肢の一つであって、
ここで大切なのは、どう当てることでどんなボールになるのかを知ること

トップスピンにだって、フラットドライブやエッグボールがあるように、
まずはいろいろな当て方を試すことで、ボールの変化の違いを観察してみましょう。

第2章 バックハンドスライスを極める

連続写真と解説を交えながら、少し踏み込んだ内容になり、

コースの打ち分け、つなぐスライス・滑るスライスと、
状況別で細かな調整法が載っています。

ネットプレーが得意な方には、アプローチショットの解説はぜひ見ていただきたい!

打ったボールを追うように前へと出ていく「フォローザボールの原則」といった技術など
実践的な使い方が詳しく紹介されています。

僕が一番参考になったのは「攻めのスライスロブ」

相手にスライスを読まれて前へ詰めてこられたときのフェイントとしてのロブ

と紹介されているんですが、
ロブという選択肢は、スマッシュが苦手な人にはすごく有効。

パッシング以外の選択肢もあることが見せられると、相手を迷わせることができるので、
この動画の5:02からのポイントのように、積極的に使っていきたいですね。

他にも、「中ロブ気味で身体の正面に向かって飛んでくるボール」の処理って難しいので、
(ダブルバックで中ロブを上げられまくって、
ミスを重ねてスコスコに負けたことがあります…)
こういった戦略にも活かせると思います。

第3章 フォアハンドスライスを極めよう

この本を読んでいて一番意外だったのが、
フォアスライスの解説がたくさんあったことです

一般的にスライスといえばバックハンドのイメージ。

フォアスライスをたまに使う方でも、
ブロックリターンや、
想定外に来た短いボールの処理など、
攻めるのに使うって人は少ないんじゃないでしょうか?

鈴木貴男さんにとっては大切な武器で、
フラット気味の厚い当たりを意識してるそうです!

ベイビーステップという漫画でも、
主人公の栄ちゃんが効果的に使っていましたし、
戦術の幅を増やすにはもってこいの技術

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左利きの方と対戦すると、
ボールの軌道に慣れてないのでやりにくいのと同じように、
フォアスライスも使う機会を増やすことで、
相手を慣れない状況に置き、戸惑わせることができそうです。

普段使わない分、スイングのイメージがしにくかったのですが、
ここでもNGを含めた連続写真がたくさん使われていたので練習に活かせました。

一番のポイントは、スイングしてからの持ち上げるフォロースルーでしょうか。

フォアボレーが得意な方は感覚的にも似ているので、新たな武器になりえると思います。

第4章 スライスをダブルスに使おう

ここまでで学んできたものを、より実践的に使う内容になっています。

この動画5:16からのポイントのような角度をつけたディンクショットの使い方だったり、
足元に沈めるときのコツにも触れられています。


ロブともに、試合のレベルが高くなるほど必要になるとのことですが、
この動画を見ていると間違いないですね。

ブロックリターンの重要性

デュースサイドのセンターへのサーブをブロックリターンできるかできないか
ダブルスの勝敗に直結するほど大切なショットであると取り上げられていました。

ただダブルスでのブロックリターンは、
ポーチに捕まらないようなコントロールが求められるので、
安易には出来ないように思います。

スライスの構えだけでポーチを狙いに来る人もいますし、
戦術として考えるならば、対になるショットの
スライスでストレートにぶつけにいくようなショットも練習したいですね。

レベルが高くなってくると、
基本的にリターンの角度がつけにくいセンターにサーブが飛んでくることが多いので、
このボレーのような感覚でブロックリターンができるようになると、
コントロールや精度が安定してくるのでしょうか?

第5章 スライスをボレーに流用しよう

スライスの中にボレーあり

本全体を通して、厚い当たりという言葉が幾度となく出てきますが、
回転をかけつつも距離を出すためのスイングは、まさにロングボレーでもあるんですね。

それを取り組むことで、スライスも上達するなんて一石二鳥!

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ロングボレーを練習するうえで、
一人でも壁打ちでできる方法を発見しました。

サービスラインより中に入らないように、壁とボレーボレーする形で、
ラインが無い場合は壁から8歩ほどの位置、ネットの高さはだいたいラケット1.5本分を目安にしてください)
ひたすらフォア、ひたすらバック、フォアとバック交互に打つ
など、バリエーションをもたせると、楽しく取り組めます。

この練習の良いところは、中に入らないように続けることで
短く返ってきた球をハーフボレーする練習にもなるところです。

思いつきでやってみたのですが、相手が壁なので早く動く練習にもなりますし、
皆さんぜひやってみてください。

第6章 スライス系ショットのバリエーション

・サイドスピン
・バックスピンドロップ
・短いボールの切り返し

など、ラケットフェイスの当て方次第で様々な変化を起こせること、
そして、その打ち方の解説が並べられていました。

しかし、これらのショットは試合の中でも使用頻度が少ないので、

・いつどのような場面で打つのが有効なのか
・鈴木貴男さんが実際に使う場面はこんな感じ

など、技術的な方法よりもポイントパターンや状況に合わせた使い方を
知りたかったなと思いました。

ドロップを打つのが大好きな僕には、
・何故この場面でドロップなのか、
・相手の意表を突くにはどうするべきなのか

といったところの解説が読めるような本を読んでみたいです。

第7章 鈴木貴男流スライスの練習法

最後に短いページ数ですが、
これからスライスを学んでいく方向けに
練習法が紹介されています。

がむしゃらに球数を打つよりも、
まずメカニズムを学んでから、手出しから練習していく
といった流れが
上達への一番の近道かもしれません。
いいボールが打てたときの感触と意識していたことを覚えておきましょう。

という言葉が印象的でした。

この本を通じて学べること

鈴木貴男さんといえばスライスというイメージを多くの方が持たれるなかで、
その方のショット写真が豊富にあり、解説までされている貴重な本です。

ただ一言スライスと言っても、
当て方次第でさまざまなショットを打つことができる奥深さを学べました!

今まで意識して使ってこなかったけど、これからスライス使っていきたい方や
トップスピン以外でも、戦術の幅を増やしていきたい方にオススメできる一冊です。