ストロークの技術・パワーが上がるにつれ、衰退したとも言われる「サーブアンドボレー」スタイル。
でも、ここ最近のプロの試合を見ていると、流れを断ち切りたい場面で、意図的に取り入れる選手が増えてきていますよね。
一般プレーヤーでは、やっぱり華やかさ(ロマン)がありますし、体力の無さをカバーできるといったメリットもある。
あるいは僕のように、後ろでラリーしているよりは、前に出たほうがポイント取れそうな「サーブアンドボレー」スタイルな人もいるかと。
ストロークよりもサーブとボレーの打感を重視したい、サーブアンドボレーヤーにぴったりなテニスラケット「ウイルソン クラッシュ98」を紹介していきます。
クラッシュ98でプレーしてみた率直な感想(インプレ)
[ac-box01 title=”【参考】普段のラケットとプレースタイル”]
[box05 title=”普段のラケット”]
ブリヂストン「VX305」+ヨネックス「ポリツアープロ」
- 大好きなボックス形状
- 特にこれといった特徴がない(褒め言葉)
- すべてにおいてノーマル性能で、最高に扱いやすい
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ブリヂストン VX305を使い続けてきた感想・インプレ【#究極のノーマル】
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- ストローク
コンチネンタルのフォアハンド+両手バックハンド(どちらもスピンは少なめ)
- ネットプレー
ただただ好き
- サーブ
スライスとスピンがメイン。フラットはあまり打ちません。
「ストロークと比べて、ネットプレー・サーブのほうがマシ」という、自称“ネガティブ”サーブ&ボレーヤーです。
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ストローク
5段階評価:[jin_icon_like color=”#942193″][jin_icon_like color=”#942193″][jin_icon_like color=”#942193″]
これまでテニスをしてきて、初めての打感でした!
今どきのテニスラケットっぽい「カッチリした感触」と、ラケットフェイスに乗るような「球離れの遅さ」が共存。
打感からは考えられないほど、コントロール性能が高く、振動止めも不要です。
ラケット自体のパワーはそれほど感じないですが、スピンはよくかかってくれます。
ネットプレー
5段階評価:[jin_icon_like color=”#942193″][jin_icon_like color=”#942193″][jin_icon_like color=”#942193″][jin_icon_like color=”#942193″][jin_icon_like color=”#942193″]
先ほどの「特殊な打感」がボレーでプラスに働きます。
カッチリした打感でボールの捉え具合を把握しつつ、しなりでボールが抑えられます。
シングルス・ダブルスともに、サーブからのファーストボレーで、当てたらなんとかコートに返ってくれる安心感がいいですね。
[chat face=”tenikoala_11.png” align=”right” border=”gray” bg=”none”] ネットプレーに限って言えば、いわゆる「タッチ感」に優れたテニスラケットでありつつも、パワー不足が解消されている感じです。 [/chat]
サーブ&リターン
5段階評価:[jin_icon_like color=”#942193″][jin_icon_like color=”#942193″][jin_icon_like color=”#942193″][jin_icon_like color=”#942193″][jin_icon_like color=”#942193″]
そこそこのスピードとスピン性能の高さが印象的でした。
ぶっ飛んでく感じはないので、フラットサーブが主体の人は少し物足りなく感じるかも。
コントロールとスピンを武器に、コースで攻めてオープンコートにボレーがオススメです(特にアドサイドで、ワイドにスピンサーブからのボレーのパターンが気持ちいい)。
リターンは、打ち込むことは難しく、相手のパワーを利用して弾くように返したり、より後ろに下がってしっかり返すプレーのほうが安定しました。
クラッシュ98のすごいところ2つ
圧倒的な球持ち感
このクラッシュ98の最大の特徴と言えるでしょう。
HEADプレステージの掴むような感触とも少し違って、粘るような球持ち感。
「グググッ」と持ってから、ボールが飛んでいくまでの時間が長いです。
特にスライスショットと相性がよく、完全に実力を超えたスライスショットが打てちゃうので、必要以上にスライスショットが打ちたくなります。笑
重さを感じさせないラケットバランス
重さが310gもありながら、バランスポイントは306mmと、かなり手元よりのラケット設計。
操作性がよく、ボレーの打ちやすさはバランスポイントも関係してそう。
速いストロークが返ってきても、打ち負けたりすることはなかったですよ(毎回しっかり返すほどの実力はないですが、ラケットに対する不満はなし)
クラッシュ98に求めちゃいけない部分2つ
フレーム厚ほどのパワーは期待しない
フレーム厚が「23.5mm」もありますが、球持ち感+手元寄りのバランスポイントなので、見た目ほどのパワーはありませんでした。
クラッシュ98でガンガン打ってエースを取りにいくには、相当なパワーが必要になるかと。
ストロークに関しては、やや守備的なテニスラケットで、攻めるよりもしのぐほうが得意だと思います。
[chat face=”tenikoala_11.png” align=”right” border=”gray” bg=”none”] 苦しい場面で「あと一球返したい」みたいな場面で活躍できるかな。 [/chat]
ストリング選びを間違えると飛ばない
ここもかなり重要なポイントです。
ストリングは、パワーがあるものを張ったほうがいいです。
といいますか、そうしないと飛びません。
僕は「YONEX ポリツアープロ」大好き人間で、どのラケットにでも張りますが、このラケットは無理でした。
ポリツアープロの時点では「あ、このラケット使うの厳しいかも」と思ったほどなので、パワーがない、または、柔らかいタイプのストリングとは相性が良くないです。
「テクニファイバー レーザーコード」に変えたら、いい感じにボールが飛ぶようになりましたよ。
なので、ほかのラケットでは固くて諦めたストリングを、恐れずに張ることができるかなと。
たとえば、「ルキシロン アルパワーラフ」や「YONEX ポリツアーストライク」のように、球離れがよく、ボールに勢いをもたせられるストリングだと、バランスがいい仕上がりになる気がします。
【結論】クラッシュ98は「ストロークで耐え、ボレーで勝機を見出したい」プレーヤーが使うべきラケットである
いろいろと語ってきましたが、クラッシュ98は明確な特徴を持ったテニスラケットです。
ほかのテニスラケットとは打感が異なりますし、この球持ち感を活かすなら、ストロークよりもボレー重視なプレーヤーにオススメ。
- 回転系のサーブとコントロールしたボレーで攻めたい
- 守備寄りのストロークでラリーをして、フィニッシュのボレーまでつなげたい
のような、タッチ感覚を大切にしたい「技巧派」な人の助けになってくれるはず。
ストリング選びは少し難しいですが、クラッシュ98はラケット自体の値段がお安く(約14,000円)なっているので、いろいろ試してみましょう!