VX305で約9年プレーしてきた感想(インプレ)
ストローク:意図したボールが打てる!
5段階評価
一般的なラウンド形状や黄金スペック系のラケットと比較すると、飛ばない部類に入るパワーレベルです。
が、スイングスピードそのままに飛んでくれるのがポイント。
「ボールスピードが出る!」や「スピンがすごいかかる!」など、際立った性能はありません。
しかし、パワーがありすぎないからこそ、どのショットも自分の意図したとおりの飛び方をしてくれます。
ネットプレー:コントロール性能が高い!
5段階評価
ボレーも当てた分だけ飛んでいくので、長短の調整しやすさが◎。
運ぶようなボレーでも、叩くボレーでも大丈夫です。
コントロール重視のボレーをする人は、この打感が好きになると思います!
サーブリターン:スピードよりも安定感が際立つ!
5段階評価
サーブは、そこそこスピードが出ますが、スピードを求めてる人には物足りないかも。
コントロールを重視し、コースをしっかり狙っていく人のほうが相性がいいかと。
回転系サーブは、スイングすればしただけ素直にスピンがかかってくれるので、スピンサーブもちゃんと打てます!
リターンも飛びすぎないゆえに、バックハンドでブロックするように打つリターンが安定します。
VX305の頼もしいところ
なんでも思ったとおりにできる(なる)
上のほうで「際立った性能がない」と書きましたが、逆に「打ちにくい」って感じるショットもないのが特徴です。
自分の実力がそのまま出るので、思ったとおりにしかならない。
いい意味で、オールラウンダーなラケットなのです。
つかみと弾きの絶妙なバランス
ストロークを基準に球持ちの感触でラケットを選ぶと、サーブが飛ばなかったり、打ちにくかったりしますよね。
このVX305は、わずかながら弾く感覚があり、それがサーブの飛びを支えてくれ、コントロールのしやすさにつながっているのかなと。
この感覚は、ほかのボックス形状のラケットを使うたびに実感。僕がなかなか違うラケットに移行できない理由でもあります。
VX305に求めちゃいけないところ
大きなアシストに期待しない
もちろん、もっと飛ばない(アシストがない)ラケットもありますよね。
なので、アシストがないとまではいいませんが、自分の苦手をごまかしてはくれません。
僕のしょぼしょぼフォアハンドもそのまま表現されます。
でも、がんばらなきゃなという気持ちにさせてくれるので、しっかり向き合えるんですよね。
打球時のぶれる感じ
「わずかな弾き感がある」からなのか、ラケットがぶれる感覚があります。
ラケット自体の硬さでもなく、肘の痛みにつながる感触とも違って、全体的に「びよよーん」と震える感じ。
そのままでもいいんですが、振動止めをつけると解消されるので、あったほうが気持ちよく打てると思います。
【結論】VX305は「ただ単純に、ありのままの実力でテニスがしたい」プレーヤーが使うべきテニスラケットである
飛ばないからと力むこともなく、飛びすぎるからとスイングが小さくなることもない。
実力相応のパワーとコントロールを求める人にぴったりなラケットです。
ほかのラケットで例えるなら、プレステージとラジカルの中間になるかと。
というのも、僕が「プレステージの球持ち」と「ラジカルの飛び」の中間を求めて辿り着いたラケットだからです。
自分の実力を考えたとき、そのまま表現してくれるラケットって貴重な存在じゃないでしょうか?
「ああ、これが苦手なんだよな」ってわかるからこそ、改善していくモチベーションにもなります!